
「えっ、今月のガス代1万5千円!?」
冬場の請求書を見て、思わず声が出てしまった経験、ありませんか?夏場は7,000円だったのに、冬になると突然2倍以上に跳ね上がるガス代。その犯人は、実は「お風呂」なんです。
驚くべきことに、4人家族の場合、家庭全体のガス使用量の約40%がお風呂関連。つまり、月間ガス代が1万円なら、4,000円もお風呂に消えている計算になります。「毎日お風呂に入るのは当たり前」と思っていたその習慣が、年間で見ると5万円、6万円という大きな出費になっているのです。
でも、ここで朗報があります。お風呂の入り方を少し変えるだけで、快適性を損なわずに年間3万円以上の節約ができるんです。シャワーを1分短くする、浴槽の蓋をきちんと閉める、家族の入浴時間を揃える——たったこれだけのことで、驚くほどガス代が下がります。
「節約って我慢することでしょ?」と思っていませんか?違います。この記事でご紹介するのは、多くのご家庭で実際に効果が確認されている「賢い工夫」ばかり。むしろ、知らずに損していた部分を改善するだけなんです。
今日から実践できる具体的なテクニックを12個、徹底解説します。節約したお金で、年に一度は家族で温泉旅行——そんな未来も、すぐそこです!
■お風呂のガス代、実際にいくらかかっている?
まずは、お風呂にどれくらいのガス代がかかっているのか、具体的な数値で確認していきましょう。
【一般家庭の平均的なガス使用量】
プロパンガス・都市ガスを使用している一般的な家庭では、月間のガス代のうち約40〜50%がお風呂関連に使われています。具体的には以下のような内訳になっています。
お風呂関連のガス使用量内訳
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用途 |
割合 |
月間コスト目安 |
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浴槽のお湯張り |
25〜30% |
2,000〜2,500円 |
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追い焚き |
10〜15% |
800〜1,200円 |
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シャワー |
5〜10% |
400〜800円 |
4人家族で月間ガス代が8,000円の場合、お風呂だけで約3,200〜3,600円も使っていることになります。冬場はさらに高くなり、月間5,000円を超えることも珍しくありません。
【季節によるガス代の変動】
お風呂のガス代は季節によって大きく変動します。冬場は水温が低いため、お湯を沸かすのに多くのエネルギーが必要になるからです。
実際の調査データでは、夏場と冬場のガス使用量を比較すると、冬場は1.5〜2.5倍程度高くなる傾向があります。特に12月〜2月の寒い時期は、追い焚きの頻度も増えるため、ガス代が跳ね上がりやすいのです。
地域差も大きく、北海道や東北地方では冬場のガス代が月間1万円を超える家庭も少なくありません。逆に、沖縄や九州南部では年間を通じて比較的安定した使用量になります。
こうした実態を把握することで、どこに改善の余地があるのかが見えてきます。次の章からは、具体的な節約方法を詳しく解説していきます。
■ガス代が高くなる3つの主な原因
お風呂のガス代が高くなってしまう原因を理解することが、効果的な節約の第一歩です。
【原因1:お湯の温度設定が高すぎる】
給湯器の設定温度が高すぎると、それだけ多くのガスを消費します。多くのご家庭では42〜43℃に設定されていますが、実は40〜41℃でも十分快適に入浴できます。
設定温度を2℃下げるだけで、年間約5,000〜7,000円の節約になるという試算もあります。特に冬場は熱いお湯が恋しくなりますが、少し温度を下げて、浴室暖房や入浴前の準備運動で体を温めるなどの工夫をすることで、快適性を保ちながら節約できます。
【原因2:追い焚きの回数が多い】
家族の入浴時間がバラバラだと、何度も追い焚きをすることになります。これが意外と大きなガス代の原因になっているのです。
追い焚き1回あたりのガス代は約50〜80円程度ですが、1日2回追い焚きをすると月間で3,000〜5,000円にもなります。4人家族で全員の入浴時間が2時間以上空くような場合、この追い焚きコストが家計を圧迫している可能性が高いでしょう。
【原因3:浴槽の保温性が低い】
古い浴槽や断熱性の低い浴槽では、お湯の温度がどんどん下がってしまいます。すると追い焚きの頻度が増え、ガス代も上昇します。
浴槽にお湯を張ってから1時間後の温度低下を測定すると、断熱性の高い浴槽では1〜2℃程度ですが、古い浴槽では3〜5℃も下がることがあります。この差が追い焚きの回数に直結し、年間で見ると数万円の差になってくるのです。
これらの原因を踏まえて、次からは具体的な対策方法をご紹介していきます。
■シャワーの使い方で年間1万円削減する方法
シャワーは手軽で便利ですが、使い方次第でガス代に大きな差が出ます。
【シャワー時間を1分短縮するだけで年間2,000円の節約】
シャワーを1分間出しっぱなしにすると、約12リットルのお湯を使います。これを1日1分短縮するだけで、年間約2,000〜2,500円のガス代と水道代が節約できます。
具体的な実践方法としては
- シャンプー中はシャワーを止める
- 体を洗っている間もこまめに止める
- すすぎの時だけ使用する習慣をつける
- タイマーを使って時間を意識する
これらを習慣化することで、家族全員で年間1万円以上の削減も可能です。「出しっぱなし」から「こまめに止める」への意識改革が、最も効果的な節約方法といえます。
【節水シャワーヘッドの活用】
節水シャワーヘッドに交換すると、水量を30〜50%削減しながらも、水圧をキープできます。
節水シャワーヘッドの効果比較
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項目 |
通常のシャワー |
節水シャワーヘッド |
削減率 |
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1分あたりの水量 |
約12L |
約6〜8L |
40〜50% |
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10分使用時のガス代 |
約60円 |
約30〜40円 |
約40% |
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年間節約額(4人家族) |
– |
約12,000〜15,000円 |
– |
初期投資は3,000〜8,000円程度ですが、1年以内に元が取れる計算になります。さらに水道代も削減できるため、トータルでのメリットは非常に大きいといえるでしょう。
【シャワーの温度設定を見直す】
シャワーの設定温度が高すぎると、ガス消費量が増えます。夏場は38〜39℃、冬場でも40〜41℃で十分快適に使用できます。
給湯器の温度を1℃下げると、年間で約1,500〜2,000円の節約になります。最初は少し物足りなく感じるかもしれませんが、1週間ほどで慣れてくるという声が多く聞かれます。
これらのシャワー節約術を組み合わせることで、無理なく年間1万円以上の削減が実現できます。毎日のちょっとした工夫の積み重ねが、大きな節約につながるのです。
■浴槽へのお湯張りを効率化する5つのコツ
浴槽にお湯を張る際の工夫で、ガス代を大幅に削減できます。
【適切なお湯の量を知る】
浴槽に満タンまでお湯を張っていませんか?実は、浴槽の7〜8割程度の量で十分快適に入浴できます。
一般的な浴槽(容量200L)の場合、満タンと8割では約40Lの差があります。この差は1回あたり約30〜40円、年間で約11,000〜15,000円の節約になります。
家族の人数や体格に合わせて、本当に必要な量を見極めることが重要です。多くのご家庭では、習慣的に「いつもの量」を張っているだけで、実際には少ない量でも問題ないことが多いのです。
【お湯張りのタイミングを工夫する】
入浴する直前にお湯を張ることで、保温のためのエネルギーを削減できます。早めに張ってしまうと、入浴するまでに温度が下がってしまい、追い焚きが必要になります。
効果的なタイミング
- 1番目に入る人が帰宅してからお湯張りを開始
- 夕食の準備中など、入浴の30〜40分前
- 家族が続けて入れる時間帯を見計らう
これらのタイミング調整だけで、追い焚きの回数を減らし、月間500〜1,000円程度の節約が期待できます。
【残り湯の活用】
前日の残り湯を洗濯などに使う習慣がある家庭は多いですが、実は次の日のお湯張りにも活用できます。
ただし、衛生面を考慮すると、完全に再利用するのではなく、浴槽を軽く洗った後、少量の残り湯(底から5〜10cm程度)を残しておき、その上から新しいお湯を足すという方法が現実的です。これにより、お湯の温まりが早くなり、ガス代を節約できます。
【浴槽の掃除と断熱対策】
浴槽に汚れや湯垢がついていると、熱伝導率が悪くなり、お湯が温まりにくくなります。週に1〜2回はしっかりと浴槽を掃除することで、効率的にお湯を温められます。
また、浴槽の外側に断熱シートを貼る、浴室全体の断熱性を高めるなどの対策も効果的です。特に古い住宅では、浴室の断熱性能が低いことが多いため、簡易的な断熱対策でも大きな効果が期待できます。
【給湯器の能力を理解する】
給湯器の能力に合わせた使い方をすることも重要です。能力を超えた使い方をすると、効率が悪くなりガス代が余計にかかります。
例えば、16号の給湯器で浴槽にお湯を張りながらシャワーを使うと、両方のお湯の温度が下がってしまいます。お湯張りが完了してからシャワーを使う、または24号以上の給湯器に交換するなどの対策を検討しましょう。
これらのコツを実践することで、浴槽のお湯張りにかかるガス代を20〜30%削減することが可能になります。
■追い焚き機能の賢い使い方
追い焚きは便利な機能ですが、使い方次第でガス代が大きく変わります。
【追い焚きと差し湯、どちらが得?】
温度が下がったお湯を温め直す方法には「追い焚き」と「差し湯」があります。実は状況によって、どちらが経済的かが変わってきます。
追い焚きvs差し湯のコスト比較
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条件 |
追い焚き |
差し湯(高温足し湯) |
お得な方 |
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2℃程度の温度低下 |
約30円 |
約25円 |
差し湯 |
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4℃以上の温度低下 |
約60円 |
約50〜60円 |
ほぼ同等 |
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6℃以上の温度低下 |
約90円 |
約80〜100円 |
追い焚き |
一般的には、温度低下が少ない場合(2〜3℃程度)は高温の差し湯が、大きく冷めてしまった場合(5℃以上)は追い焚きの方が経済的です。ただし、浴槽の容量や給湯器の種類によって変わるため、ご家庭の状況に合わせて判断しましょう。
【家族の入浴時間を集中させる】
追い焚きを減らす最も効果的な方法は、家族が連続して入浴することです。
理想的な入浴の流れ
- 最初の人が入浴後、すぐに次の人が入る
- 待ち時間は最大でも30分以内
- 最後の人まで2時間以内に完了
- 入浴前に浴室の扉を開けて予熱しておく
この方法を実践することで、追い焚きの回数をゼロに近づけることができます。実際に、バラバラだった入浴時間を集中させただけで、月間2,000〜3,000円のガス代削減に成功したという事例も多数報告されています。
【保温アイテムの活用】
追い焚きの回数を減らすには、お湯の温度を下げないことが重要です。
効果的な保温アイテム
- 保温浴槽カバー:2〜3時間で1℃程度の温度低下に抑える
- アルミ保温シート:浮かべるだけで放熱を30%削減
- 保温浴槽ふた:隙間なく覆うことで高い保温効果
これらのアイテムの導入コストは1,000〜5,000円程度ですが、追い焚き回数が減ることで数ヶ月で元が取れます。特に冬場の効果は絶大で、2番目以降に入る家族も快適な温度で入浴できるため、一石二鳥といえるでしょう。
追い焚き機能を賢く使うことで、年間で15,000〜20,000円程度の節約が可能です。家族のライフスタイルに合わせて、無理のない範囲で工夫してみてください。
■給湯器の温度設定と節約効果の関係
給湯器の設定温度は、ガス代に直結する重要なポイントです。
【最適な温度設定を見つける】
給湯器の設定温度を下げることは、最も簡単で効果的な節約方法の一つです。しかし、快適性を損なわない範囲で調整することが重要です。
季節別の推奨設定温度
- 夏場(6〜9月):38〜39℃
- 春秋(4〜5月、10〜11月):40〜41℃
- 冬場(12〜3月):41〜42℃
多くのご家庭では年間を通して42〜43℃に設定していますが、季節に応じて調整することで、年間10,000〜15,000円の節約が見込めます。
【温度を下げたときの快適性を保つコツ】
設定温度を下げると、最初は物足りなく感じることがあります。しかし、以下の工夫で快適性を保つことができます。
- 浴室暖房を使って浴室全体を温める
- 入浴前に浴槽の蓋を開けて湯気で浴室を温める
- 入浴剤を使って体感温度を上げる
- 浴室の窓をしっかり閉めて冷気を遮断する
- 入浴前に軽い運動で体を温める
これらの工夫により、給湯温度を下げても快適に入浴できます。特に入浴剤の活用は、保温効果も高く、体感温度を1〜2℃上げる効果があるため、おすすめです。
【エコモード機能の活用】
最近の給湯器には「エコモード」や「省エネモード」が搭載されていることが多くあります。この機能を活用することで、自動的に効率的な運転を行ってくれます。
エコモードの主な機能
- 使用パターンを学習して予測給湯
- 必要最小限の燃焼で効率化
- 待機電力の削減
- 保温時間の最適化
エコモードを使用することで、通常モードと比較して10〜15%のガス代削減が期待できます。取扱説明書を確認して、積極的に活用しましょう。
【給湯器のメンテナンス】
給湯器が汚れていたり、故障していたりすると、効率が悪くなりガス代が余計にかかります。年に1回程度の点検とメンテナンスを行うことで、常に最適な状態を保てます。
特に10年以上使用している給湯器は、新しいモデルと比較して効率が20〜30%程度低下していることがあります。交換を検討する価値は十分にあるでしょう。
給湯器の設定と管理を適切に行うことで、快適性を保ちながら大幅な節約が実現できます。
■お風呂場の保温対策で追い焚きを不要に
浴室全体の保温性を高めることで、お湯の温度低下を防ぎ、追い焚きの回数を減らせます。
【浴槽の蓋を正しく使う】
浴槽の蓋は、お湯の温度を保つための最も基本的で効果的なアイテムです。
蓋を使用した場合としない場合では、1時間あたりの温度低下に2〜3℃の差が出ます。入浴の間隔が30分空く場合でも、蓋をしておくだけで追い焚きが不要になることも多いのです。
効果的な蓋の使い方
- 入浴していない時は常に閉める
- 隙間ができないようにしっかり閉じる
- 蓋の上に保温シートを追加で置く
- 古くなった蓋は交換して密閉性を保つ
たった数秒の手間で、年間数千円の節約になりますので、ぜひ習慣にしてください。
【浴室の断熱改善】
浴室自体の断熱性が低いと、お湯も浴室も冷めやすくなります。大規模なリフォームは難しくても、簡単にできる断熱対策があります。
すぐにできる断熱対策
- 窓に断熱シートや二重窓シートを貼る
- 浴室の扉の隙間をテープで埋める
- 床に断熱マットを敷く
- 換気扇は入浴後のみ使用する
- 壁に断熱パネルを設置する
これらの対策を組み合わせることで、浴室全体の温度を2〜3℃上げることができ、お湯の冷め方も緩やかになります。投資額は5,000〜20,000円程度ですが、長期的に見て十分に回収できる金額です。
【入浴前の浴室暖房活用】
入浴前に浴室を温めておくことで、お湯の温度低下を防げます。浴室暖房機がある場合は、入浴の5〜10分前からつけておくと効果的です。
浴室暖房機がない場合でも、以下の方法で浴室を温められます。
- シャワーで浴室全体にお湯をかける
- 浴槽の蓋を開けて湯気を充満させる
- ドアを閉めて密閉状態にする
これらの工夫により、寒い浴室に入った時の不快感も軽減され、快適性と節約の両立が可能になります。
保温対策を徹底することで、追い焚きゼロも夢ではありません。実際に、これらの対策を実践して、冬場でも追い焚きなしで過ごせるようになったという報告も多数あります。
■家族構成別のおすすめ入浴スタイル
家族の人数や構成によって、最も効率的な入浴方法は異なります。
【一人暮らし・二人暮らしの場合】
少人数世帯では、浴槽にお湯を張るよりもシャワーのみの方が経済的な場合があります。
コスト比較(一人あたり)
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入浴方法 |
ガス代 |
水道代 |
合計 |
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浴槽(毎日) |
約3,500円/月 |
約2,000円/月 |
約5,500円/月 |
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シャワーのみ(10分) |
約1,800円/月 |
約1,200円/月 |
約3,000円/月 |
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週3回浴槽+週4回シャワー |
約2,500円/月 |
約1,500円/月 |
約4,000円/月 |
一人暮らしの場合、毎日シャワーのみにすることで月間約2,500円、年間約30,000円の節約になります。ただし、湯船に浸かることのリラックス効果や健康効果も大切ですので、週末だけ浴槽を使うなど、バランスを取ることをおすすめします。
【3〜4人家族の場合】
標準的な家族構成では、浴槽にお湯を張って全員が続けて入浴するスタイルが最も経済的です。
効率的な入浴順序
- 子ども(体が小さく汚れも少ない)
- 配偶者
- 自分
- 高齢者(ゆっくり入りたい場合は最初でも可)
この順序で30分以内に次の人が入れば、追い焚きなしでも快適に入浴できます。時間管理のコツとしては、夕食前に1番目、夕食後すぐに2番目以降というスケジュールが実践しやすいでしょう。
【大家族・二世帯住宅の場合】
5人以上の家族や二世帯住宅では、入浴時間の調整が難しくなります。こうした場合は、2グループに分けて入浴する方法が効果的です。
おすすめの方法
- 第1グループ(17:00〜18:30):子どもと親
- 第2グループ(20:00〜21:00):祖父母世代
- グループ間で一度お湯を足す(追い焚きより経済的)
グループ分けをして、各グループ内では連続入浴することで、追い焚き回数を最小限に抑えられます。また、中間で差し湯をする際は、少量の高温のお湯を足す方が、全体を追い焚きするよりも経済的です。
【生活リズムが不規則な家族の場合】
家族それぞれの帰宅時間が大きく異なる場合、どうしても追い焚きが必要になります。この場合は、以下の工夫が有効です。
- 最も帰宅が遅い人に合わせてお湯を張る
- 先に入る人は短時間のシャワーで済ませる
- 週末は全員で時間を合わせて浴槽入浴
- 平日は各自シャワーのみにする日を設ける
無理に全員が浴槽に入ろうとせず、状況に応じてシャワーと浴槽を使い分けることで、ストレスなく節約できます。
家族構成とライフスタイルに合わせた入浴方法を選ぶことで、無理なく効率的にガス代を削減できます。
■給湯器交換・リフォームを検討するタイミング
設備自体を見直すことで、根本的な節約が可能になる場合があります。
【給湯器の寿命と交換のサイン】
給湯器の一般的な寿命は10〜15年程度です。古い給湯器は効率が悪く、ガス代が余計にかかっている可能性があります。
交換を検討すべきサイン
- 設置から10年以上経過している
- お湯の温度が安定しない
- 異音や異臭がする
- お湯になるまでの時間が長くなった
- エラー表示が頻繁に出る
これらのサインが出ている場合、新しい給湯器に交換することで、ガス代が20〜30%削減できることもあります。
【最新の省エネ給湯器の効果】
最近の給湯器は、技術の進歩により非常に高効率になっています。
給湯器タイプ別の年間コスト比較(4人家族)
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給湯器タイプ |
初期費用 |
年間ガス代 |
10年間の総コスト |
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従来型ガス給湯器 |
約10万円 |
約72,000円 |
約82万円 |
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エコジョーズ(潜熱回収型) |
約15万円 |
約61,000円 |
約76万円 |
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ハイブリッド給湯器 |
約40万円 |
約48,000円 |
約88万円 |
エコジョーズは、排気熱を再利用することで効率を約15%向上させます。初期費用は5万円程度高くなりますが、年間約11,000円のガス代削減により、5年程度で元が取れる計算です。
【浴室リフォームの費用対効果】
浴室全体のリフォームは大きな投資になりますが、断熱性能の向上により大幅な節約が期待できます。
浴室リフォームの効果
- 断熱浴槽への交換:お湯の温度低下を70%削減
- 浴室全体の断熱工事:室温を3〜5℃上昇
- 高効率シャワー設備:水量を40%削減
リフォーム費用は50〜150万円程度と高額ですが、ガス代・水道代の削減に加えて、快適性の向上や住宅の資産価値向上も期待できます。築20年以上の住宅で、他の水回りのリフォームも検討している場合は、同時に行うことで費用を抑えられます。
【補助金・助成金の活用】
省エネ設備への交換には、国や自治体の補助金が利用できる場合があります。
- エコキュート・エコジョーズ導入補助:3〜10万円
- 省エネリフォーム補助:最大30万円
- ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)関連補助
補助金は年度や自治体によって内容が変わるため、給湯器交換やリフォームを検討する際は、必ず最新の情報を確認しましょう。これらを活用することで、初期投資を大幅に抑えられます。
設備投資は短期的には費用がかかりますが、長期的な視点で見れば、大きな節約効果と快適性向上が期待できます。現在の給湯器の状態や使用年数を確認して、計画的に検討してみてください。
■今日から実践!お風呂のガス代節約12のポイント
お風呂のガス代節約方法について、様々な角度から解説してきました。ここで、実践すべき重要なポイントを箇条書きでまとめます。
今日から始められる節約テクニック
- シャワーはこまめに止めて、1日1分の短縮で年間2,000円削減
- 節水シャワーヘッドに交換して年間12,000〜15,000円の節約
- 給湯温度を2℃下げるだけで年間5,000〜7,000円の削減
- 浴槽のお湯は満タンではなく7〜8割程度にして年間11,000〜15,000円の節約
- 家族の入浴時間を2時間以内に集中させて追い焚きゼロを目指す
保温対策で追い焚きを減らす
- 浴槽の蓋は必ず閉めて温度低下を2〜3℃抑える
- 保温シートやアルミシートを活用して放熱を30%削減
- 浴室の断熱対策(窓シート、隙間テープ等)で室温を2〜3℃上昇
- 入浴直前にお湯を張って保温時間を最小限に
設備の見直しで根本的な節約
- 10年以上使用している給湯器は交換を検討(ガス代20〜30%削減)
- エコジョーズなら年間11,000円の削減で5年で元が取れる
- 給湯器のエコモード機能を活用して10〜15%のガス代削減
- 補助金・助成金を活用して初期投資を抑える
これらの方法を組み合わせることで、年間3万円以上、場合によっては6万円近くの削減も十分可能です。最も重要なのは「習慣化」すること。最初は意識的に行う必要がありますが、2〜3週間続けることで自然と身につきます。家族全員で協力することで、より大きな効果が得られるでしょう。小さな工夫の積み重ねが、大きな節約につながります。ぜひ今日から、できることから始めてみてください。
