CPの変動とその影響
プロパンガスの輸入価格であるCP(サウジアラビアでの船積み価格)は毎月変動しており、全国のプロパンガス会社はこれに基づいて料金を調整しています。消費者にとって、価格の動向を注視することが重要です。
2024年8月のCPは590ドルに上昇
2024年8月のCPは、前月比で10ドル上昇し、590ドルとなりました。また、7月のMB(Mont Bellevue)平均値は21ドル上昇し、416ドルに達しました。
- 7月:580ドル
- 8月:590ドル(1.69%上昇)
サウジアラビアの酷暑がCP上昇の要因に
8月のCPが10ドル上昇した背景には、中東地域の異常な酷暑が影響しています。サウジアラビアなどでは、国内の発電所でプロパンガスが多く消費され、輸出向けの供給が減少したため、CP価格が押し上げられました。
米国でのハリケーンがMB価格を押し上げる
7月のMB平均値が21ドル上昇したのは、ハリケーン「ベリル」の影響で、米国テキサス州でのプロパンガスの出荷が遅延し、供給がタイト化したためです。
円高の影響と今後の見通し
8月初頭、円高が進んだことでプロパンガスの輸入価格にプラスの影響が期待されますが、運送費や人件費の高騰により、値下げが実現する可能性は低いです。
プロパンガス料金の連動性:CPとMB
2017年以降、プロパンガスの料金はCPとMBに連動しています。CPが約70%、MBが約30%の比率で料金に影響を与えていますが、この比率は元売り会社の方針により異なる場合があります。
CPとMBの概要
CP(Contract Price) は、サウジアラビアの国営石油会社が決定する価格で、輸出国の港での引き渡し価格です。
MB(Mont Bellevue) は、米国テキサス州モントベルビュー市でのプロパンガス取引価格で、世界の主要指標の一つとなっています。